なぜマルワ製麺は「幻の小麦」にこだわるのか——栽培者ひでちゃんとの物語

なぜマルワ製麺は「幻の小麦」にこだわるのか——栽培者ひでちゃんとの物語

前回の記事では、「幻の小麦」ハルユタカの歴史と希少性についてご紹介しました。栽培が極めて難しく、国産小麦の1%にも満たない——そんな希少な小麦を、60年以上にわたって麺を作り続けてきた北海道美幌町の製麺所が使っています。

マルワ製麺はなぜ、あえてこの「幻の小麦」を選んだのか。そこには、一人の農家との出会いから始まった物語がありました。

「最高の小麦を作ってほしい」——始まりの一言

マルワ製麺は1963年に北海道美幌町で創業した製麺所です。地元の学校給食への納入をはじめ、美幌町の食卓を60年以上にわたって支えてきました。HACCP認証を取得した衛生管理体制のもと、毎朝早くから麺を製造し、できたての麺を届ける——そんな地域密着の製麺所です。

「美味しい小麦を使えば、美味しい麺ができる。理由は、それだけなんです」——そう語る窪和広社長が、美幌町で30年以上農業を営む喜多秀雄氏を訪ねたのは2014年のこと。社長は喜多氏にこう伝えました。「最高の小麦を作ってほしい」

ハルユタカは、他の品種にはない甘みと香り、なめらかな口溶けを持つ国産小麦の最高峰。それでもなお、ハルユタカでなければ表現できない「麺の味わい」がある。製麺のプロとして60年培ってきた確信が、窪社長をこの選択に導きました。


栽培者「ひでちゃん」の挑戦

喜多秀雄氏——愛称「ひでちゃん」。美幌町で有限会社三雄産業を営み、30年以上にわたって農業に携わってきたベテランの農家です。ハルユタカの主な産地は江別市を中心とした石狩管内。オホーツクエリアの美幌町では困難だとされていましたが、喜多氏は窪社長の想いに応え、2014年からハルユタカの栽培に挑戦を始めます。

約3年にわたる試行錯誤を重ね、美幌町の気候風土に合った栽培方法を確立。こうして生まれたのが「ひでちゃん小麦」。栽培者の愛称をそのまま冠したこのブランド名は商標登録もされています。

農林水産省が認めた「6次産業化」

マルワ製麺とひでちゃん小麦の取り組みは、農林水産省の「6次産業化」事業として北海道で初めて認定されました。喜多氏がハルユタカを栽培・製粉し、マルワ製麺が加工・製造・販売する。美幌町の中で、小麦の栽培から製品になるまでのすべてが完結する——これはまさに「地域で育った小麦を使い、地域で消費する」というマルワ製麺の理念そのものでした。

「秀麦 ハルユタカ深層水生うどん めんつゆ付き」は、北海道庁が認定する「北のハイグレード食品2026」に選出されました。全道から109品の応募があった中でわずか24品のみが選ばれるこの制度。ハルユタカとオホーツク海の深層水を掛け合わせたうどんが、その品質を認められたのです。

「麺も生鮮食品。鮮度で味が変わる」

マルワ製麺がハルユタカにこだわる背景には、創業以来貫いてきた製麺哲学があります。「麺も生鮮食品同様、鮮度で味が大きく変わります」——この考えのもと、学校給食用の麺は早朝から茹で上げ、午前中に納品する体制を整えています。美幌町内の小中学校に長年にわたって給食用の麺を届けてきた実績は、地域から信頼される製麺所であることの証でもあります。

北海道には多くの製麺メーカーがありますが、使用する小麦の「品種名」と「栽培者名」まで公表しているメーカーはほとんどありません。マルワ製麺は、あえて「美幌産ハルユタカ小麦100%使用」「栽培者:喜多秀雄」と明記しています。素材の顔が見える麺づくり——これがマルワ製麺のこだわりです。

 

まとめ

マルワ製麺がハルユタカにこだわる理由は、ひとつの確信から始まりました。「美味しい小麦を使えば、美味しい麺ができる」——その確信が、栽培者・喜多秀雄氏との出会いを生み、約3年の試行錯誤を経て「ひでちゃん小麦」シリーズとして結実しました。農林水産省の6次産業化認定(北海道初)、北のハイグレード食品2026の受賞が、その品質を裏付けています。

品種名と栽培者名まで語れる麺。それは、素材に誠実であり続ける製麺所だからこそ届けられる味わいです。

→ 前の記事: 「幻の小麦」ハルユタカとは?

→ 関連記事: 北海道産小麦の種類と特徴

→ 関連記事: ハルユタカと春よ恋の違いとは?

 

ひでちゃん小麦シリーズのラインナップ

■ かに甲羅みそラーメン — シリーズの看板商品

 ■ 北海道みそ・しお・しょうゆラーメン — 3つの定番味

■ はるゆたかうどん(乾麺)— 平麺・細麺の2種類

■ 乾燥パスタ — ハルユタカ100%

 ■ ホットケーキミックス — アルミフリーでお子さまにも安心

ひでちゃん小麦シリーズの商品一覧

 

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